経営事項審査 工事完成基準と工事進行基準

経営事項審査は、経営規模、技術力、社会性、経営状況を総合的に判断し、その結果が点数となるいわば会社の通知表のようなものです。

今日はその中でも25%を占める完成工事高についてお話したいと思います。

完成工事高とは?

完成工事高というのは、一般の会計でいうところの「売上高」にあたます。
とはいえ、会社が建設業だからといってすべての売上がすべて「完成工事高」になるわけではありません。工事による売上を「完成工事高」と表示しているのです。
建設業者の中には、建設資材や住宅設備の販売を行っているということがよくあります。
単に販売のみだった場合は、一般会計の「売上高(兼業事業売上高)」になりますが、販売と合わせて施工を行った場合は、販売額の方が工事額より高くても「完成工事高」となります。
もちろん合算して500万円以上になるなら、建設業許可を取得しなくてはならないのは言うまでもありませんね。

工事完成基準とは?

工事完成基準とは、工事が完成し引渡が終了した段階で、工事収益と工事原価を確定させる会計の方法です。
小売業などは、売買契約が結ばれ、商品の受け渡しが完了した時点で収益や原価が確定します。
ですが、建設工事に関しては、売上高は工事の契約時点で確定となりますが、原価は工事が完了して引渡が終了するまで確定させることができません。
というのも、天候による工事の遅延や完了検査でやり直しということが多々あるからです。
そのため、工事が完了して引渡が済んでからでなければ、原価や利益が確定させることができないのです。

この工事が短期間で終わるものであれば何ら問題ないのですが、建設工事は長期に渡る場合が多くあります。
特に決算期時点で工事が完成していても、引渡が完了していない場合は、決算書に計上する際に未成工事の勘定となってしまい、この期にこの工事の利益が発生しないことになります。

工事進行基準とは?

一方の工事進行基準とは、『工事契約に関して、工事収益総額、工事原価総額及び決算日における工事進捗度を合理的に見積り、これに応じて当期の工事収益及び工事原価を認識する方法をいう』と規定されています。

工事進行基準は以下の3つの点で見積り、収益を計上する点が大きな特徴です。

①工事収益の総額
契約に基づいて工事代金が確定してることが必須です。また、施工を担当する業者が工事を完成されるだけの力があり、工事の完成を妨げるようなことがないことが条件です。

②工事原価総額
工事原価は、決算時の測定が確実であること、合理的に見積もられていることが必要です。そのため、工事の実行予算や工事原価の管理体制が整備されている必要があります。

③決算日における工事進捗度
決算日時点の工事の進捗度を測定する方法が合理的な方法で行われてることが必要です。

建設工事は、着工から引渡しまでの期間が長くなったり、施工費が高額になることがよくあります。
そのため、長期の請負工事に関しては、これらの条件が整えば工事の進捗に応じて、工事進行基準の採用が認められています。
工事進行基準を採用することで、完成工事高を増加させることができるかもしれません。

 

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